数ある性病(性感染症/STD)のうち肛門に感染する可能性があるものは、クラミジア感染症、カンジダ症、梅毒(第1期)、HIV感染症/エイズ、淋菌感染症(淋病)、ケジラミ症(毛じらみ)、尖圭(せんけい)コンジローマの7つです。
具体的にどういう症状が出るのか知っていれば早期発見もできるでしょう。
肛門に現れる性病(性感染症/STD)の症状を挙げていきます。
肛門に感染する性病(性感染症/STD)とその症状
あなたが現在感じている肛門のかゆみや違和感と各性病(性感染症/STD)の症状を比較してみてください。
当てはまる症状があったらすぐ動けるよう性病(性感染症/STD)検査キットも紹介していますが、東京都のように保健所などで検査が匿名&無料で受けられる自治体もあります。
厚生労働省の保健所管轄区域案内ページからお近くの保健所で性病(性感染症/STD)の検査を行っていないか、ぜひ確認してください。
クラミジア感染症
日本で最も感染者が多い性病(性感染症/STD)です。
クラミジア・トラコマチスという真菌に感染して起こります。
「肛門にクラミジアは起こらない」という医師もいるようですが、可能性はゼロとはいえないため肛門の性病(性感染症/STD)と案内するクリニックも少なくありません。
肛門に表れる症状は、直腸の痛み、分泌物、出血、粘血便
直腸が炎症を起こしますが、自覚症状はあまりありません。
人によっては直腸のあたりに痛みを感じたり、黄色い膿や粘液などの分泌物・出血・粘血便が出る場合があります。
淋病とクラミジアは併発しやすいので、両方の検査を同時に受けましょう。
STDチェッカー【タイプA】
クラミジアと淋菌の2項目を匿名&郵送で調べてもらえる女性用の性病検査キットです。陽性の場合(希望者に)医療機関も紹介してくれますので治療スタートまでの流れもスムーズです。
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カンジダ症
ストレスや疲労・ホルモンバランスの変化など日常生活のちょっとしたことでカンジダ菌という真菌が繁殖しやすくなるため、再発の多い性病(性感染症/STD)です。
肛門に表れる症状は、排便や入浴後のムズムズ・モゾモゾ感
大阪肛門診療所によると、初期は肛門のムズムズやモゾモゾ感を排便後・入浴後などに感じるようです。
この段階で治療すれば早く治るとのことなので、肛門に違和感を感じたらすぐ検査しておきたいですね。
STDチェッカー【タイプD】
カンジダと一般細菌の2項目を匿名&郵送で調べてもらえる女性用の性病検査キットです。陽性の場合(希望者に)医療機関も紹介してくれますので治療スタートまでの流れもスムーズです。
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梅毒(第1期)
梅毒トレポネーマという、非常に感染力の強いウイルスが原因の性病(性感染症/STD)です。
第1期はもっとも初期で、数字が大きくなるほど重篤になります。
肛門に表れる症状は、硬い腫瘍やしこり、腫れ、分泌物
肛門の縁に切れ痔のような硬い腫瘍や(性器や唇などにも出ますが)痛くないしこりや腫れができたり、さらさらした分泌物が出るようになります。
松田病院の肛門科によると、腫れは放置しておいても6週間ほどで自然に消えて第二期梅毒に移行(病気が進行)するとのことですから、検査による早期発見がとても重要です。
STDチェッカー【タイプK】
感染者数急増中の梅毒を匿名&郵送で調べてもらえる男女共通の性病検査キットです。陽性の場合(希望者に)医療機関も紹介してくれますので治療スタートまでの流れもスムーズです。
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HIV感染症/エイズ
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染し、定められた23の代表的な疾患を発症したらエイズ(AIDS)と診断されます。
肛門に表れる症状は、痔瘻(ぢろう)などの日和見感染や腫瘍
ウイルス感染による免疫力低下からくる日和見感染と腫瘍性、2種類の症状があります。
gooヘルスケアに掲示されていた具体的なものは痔瘻(ぢろう)、尖圭コンジローマ、梅毒性肛門周囲潰瘍、悪性リンパ腫、アメーバ症などです。
HIV感染症/エイズは無料で検査を行っている自治体も少なくありませんので、お近くの保健所などに一度確認してみるといいでしょう。
検査所に行く時間がない、行きたくないという人には以下のキットがおすすめです。
STDチェッカー【タイプJ】
HIV(エイズ)の第4世代HIV抗原抗体を匿名&郵送で調べてもらえる男女共通の性病検査キットです。陽性の場合(希望者に)医療機関も紹介してくれますので治療スタートまでの流れもスムーズです。
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淋菌感染症(淋病)
淋菌という細菌によって起こる性病(性感染症/STD)で、肛門の淋病は“淋菌性直腸炎”と呼ばれます。
肛門に表れる症状は、かゆみや痛み、出血、分泌物、腹痛
無症状の場合が多いようですが、山の手クリニックによると肛門のかゆみや痛み・出血・分泌物などの症状が表れる人や腹痛を訴える人もいるとのことです。
淋病とクラミジアは併発しやすいので、両方の検査を同時に受けましょう。
STDチェッカー【タイプA】
クラミジアと淋菌の2項目を匿名&郵送で調べてもらえる女性用の性病検査キットです。陽性の場合(希望者に)医療機関も紹介してくれますので治療スタートまでの流れもスムーズです。
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ケジラミ症(毛じらみ)
性行為による感染率はほぼ100%、シラミの一種「ケジラミ」に感染して激しいかゆみを引き起こす性病(性感染症/STD)です。
肛門に表れる症状は、陰毛のかゆみ
感染後1~2ヶ月で、陰毛のかゆみが表れます。
山の手クリニックの情報によると、肌着に黒い点々とした染み(毛じらみの排泄する血糞による)がついていることも症状のひとつだそうです。
剃毛すれば治る場合も多いですが頭髪などの剃れない部位にも感染している可能性がありますから、病院で診察してもらい治療を受けるのが最善策です。
また、ケジラミ症(毛じらみ)は他の性病(性感染症/STD)も同時に感染していることが多いため、HIVやクラミジア・梅毒・B型肝炎などの検査もまとめて受けることが推奨されています。
肛門科や性病科・婦人科など性病(性感染症/STD)検査を受けられる病院を選びましょう。
尖圭(せんけい)コンジローマ
ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染したのが原因で、性器や肛門周辺にカリフラワーや乳首のようなイボができる性病(性感染症/STD)です。
悪性の場合は陰茎がん・子宮頸がんの原因になります。
肛門に表れる症状は、痛みやかゆみ・分泌物を伴う乳頭状のイボ
白っぽくて小さい乳頭状のイボができて痛みやかゆみ・分泌物を伴います。
gooヘルスケアによると尖圭コンジローマの約21%が悪性化する(がんになる)とのことなので、検査で早めに見つけて治療しましょう。
HPV性病検査キット
東京の性病専門病院 あおぞらクリニック監修の、感染しているヒトパピローマウイルス(HPV)が良性(低リスク)か悪性(高リスク)かを調べるキットです。肛門周辺にできたイボが良性(低リスク)であれば尖圭コンジローマです。
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肛門に感染する性病(性感染症/STD)まとめ
性病(性感染症/STD)の症状には、痛みや腫れ・膿などの分泌物といったわかりやすいものもありますが、自覚症状がないまま進行したり感染を広げてしまう可能性の高いものもあります。
ちょっとした違和感でも当てはまる症状があるなと感じたら一度は検査を受けてみましょう。
保健所なら匿名検査が可能です。
自治体によっては無料で受けられることもありますので、まずは厚生労働省の保健所管轄区域案内ページからお近くの保健所で性病(性感染症/STD)の検査を行っているか確認してみてくださいね。
各性病(性感染症/STD)の症状と一緒に紹介してきたキットは、料金こそかかりますが匿名なのはもちろん、郵送でカンタンに検査を受けられます。
保健所や病院へ行く時間がとれない人はサクッとキットを利用するのが賢い選択です。
それぞれ肛門に現れる症状を見返して思い当たるものから選びましょう。
- クラミジア感染症:直腸の痛み、分泌物、出血、粘血便
- カンジダ症:排便や入浴後のムズムズ・モゾモゾ感
- 梅毒(第1期):硬い腫瘍やしこり、腫れ、分泌物
- HIV感染症/エイズ:痔瘻(ぢろう)などの日和見感染や腫瘍
- 淋菌感染症(淋病):かゆみや痛み、出血、分泌物、腹痛
- ケジラミ症(毛じらみ):陰毛のかゆみ
- 尖圭(せんけい)コンジローマ:痛みやかゆみ・分泌物を伴う乳頭状のイボ
また、症状は似ているけど性病ではない肛門の病気もいくつかあります。
性病以外の肛門の病気
- 肛門そう痒症
- いぼ痔(痔核・脱肛)
- 切れ痔(裂肛)
- 痔瘻(痔ろう)
- アトピー性皮膚炎
- 乾癬
- パジェット病
大阪肛門診療所によると、かゆみを訴える患者さんの9割以上が“肛門そう痒症”だそうです。
肛門にかゆみを感じるだけならまずは近所の肛門科で診察を受けてみましょう。
肛門ではなく陰毛やVIOラインがかゆい人はケジラミ症(毛じらみ)の可能性があります。
できるだけ早く自覚症状を確認・比較して適切な検査と治療を受けましょう。